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カリフォルニアの国立公園を巡る旅

スイスのクリエイティブ集団「Helvetic Collective」のパトリック・ギェラー(Patrick Güller)とアドリアン・ピレ(Adrian Pirlet)は、自然にあふれたドラマチックなシーンを写真に収めることに情熱を注ぐフォトグラファー。 この二人の写真家がカリフォルニアの国立公園の川、湖、森林や砂丘を旅しながらフレームに収めたイメージは本当に魅力的。これを読んだあなたもきっと、すぐに旅に出かけたくなるでしょう。

 

スイスから12時間のフライトの後、カリフォルニア州ロサンゼルスに到着。時差ぼけはあったものの、すぐに旅を始めたくてたまらない。ポート・ヒューニーメ(Port Hueneme)にあるモーテルで1泊し、十分な睡眠を取った後に出発。

 

ハラマビーチ( Jalama Beach )

 

翌日、ハラマビーチを目指しながらハイウェイ101号線を使って北上。ハラマビーチは、ベニスビーチやニューポートビーチなどの名高い場所とは対照的な、都会の喧騒から離れたのどかな海岸地帯だ。


緩やかに続く丘陵と太平洋沿いを走る景観を楽しみながら1時間ほどドライブすると、人けのないビーチに到着。見事な夕日が暖かく出迎えてくれているかのようだった。車中で一夜を過ごすことになる前に泊まれる施設を探す。ほんの15mほど離れた静かな海岸でリズミカル波打つ音に心を奪われる。

 

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レイクタホ( Lake Tahoe )

 

レイクタホ(タホ湖)まで8時間を予定していたドライブコースは、サンフランシスコのゴールデンゲートブリッジを見る休憩地を入れるためコース変更することに。サンフランシスコからさらにハイウェイで320kmほど走ると、レイクタホのエメラルドベイに到着。その名のとおり美しいブルーグリーンの湖面に目が奪われる。長い一日のドライブの疲れを癒すには格好の場所だ。


車のエンジンの熱を冷ました後、「盆栽ロック(Bonsai Rock)」に向かう。盆栽ロックは4本の木が堅い岩から突き出て盆栽のように見える「マジカル」なスポット。実際は名前と違い、盆栽の木が本当に植わっているわけではないが、見栄えは十分だ。海抜1830mもある湖で一晩を過ごし、バッテリーを充電。

 

モノレイク( Mono Lake )からタイオガパス( Tioga Pass )

 

レイクタホから南下した先にあるモノレイクは、シエラネバダのモノベイスン( Sierra Nevada’s Mono Basin )に位置する塩湖。トゥファ( Tufa )と呼ばれる石灰岩の柱で知られている。湖底に長年溜まった塩の堆積物が形成されて出来上がったものだ。カルシウムを豊富に含む水が湖底の炭酸水と混ざり合い形成された「トゥファタワー」は、幻想的な彫刻のように水上にそびえ立っている。


翌日は朝一でヨセミテ( Yosemite )に向かって出発。カリフォルニア州で最も標高の高い峠、タイオガパスを経由。シエラ高地( Sierra Highlands )の坂を上がると見えるヨセミテの絶景は最高のご褒美だ。ゲイラーレイクス( Gaylor Lakes )周辺の景色を一望し、ガイドブックと国立公園の地図を探しに案内所を訪問。ヨセミテへ行く準備万端の体制が整った。

  

 

ヨセミテ( Yosemite )

 

ヨセミテの旅を、ノースドーム( North Dome )への往復14.2 kmのハイキングコースから開始。ヨセミテ渓谷( Yosemite Valley )の見たこともない絶景に圧倒される。6時間かけたハイキングにはそれだけの価値があった。キャンプ場に戻ったのは日が沈むのとちょうど同じ頃だった。すぐに眠りにつく。


翌日、オルムステッドポイント( Olmstead Point )で、標高1万フィート近くにそびえる花崗岩の山、クラウズレスト( Clouds Rest )のクローズアップ写真と日の出を一緒のフレームに収めるため早めに出発。太陽が昇る前は寒いので、暖かい服装が必要。

ヨセミテ渓谷で少し休んだ後、ミストトレイル( Mist Trail )経由でミストフォールズ( Mist Falls )へ出発。ヨセミテ公園お墨付きのハイキングコースだ。ミストトレイルには往復4.8キロのバーナルフォール( Vernal Fall )、またはネバダフォール( Nevada Fall )への11キロの循環ルートの2つのオプションがある。このオプションは人気のあるトレイルだけに注意が必要。オフシーズンや早朝のハイキングだと混雑を避けることができる。ツアー客は、見事な滝が太陽の光で虹を生み出し、驚くほど人を怖がらないリスの写真を撮ることに価値を置いているようだ。

 

昼寝をした後、ついにヨセミテ渓谷の開始点から往復15.5kmのグレーシャーポイント( Glacier Point )での「ヨセミテ公園夕日撮影ミッション」の準備が整った。夕日に間に合うよう、2つの谷が合流して素晴らしい景色を生み出すグレーシャーポイントに足早にハイキング。下山でヘッドランプは必須。どんな日没時のハイキングでもライトの装備は忘れずに。


翌朝、ヨセミテ公園を出発する前に、エルキャピタン( El Capitan )、ハーフドーム( Half Dome )、そしてブライダルベールフォール( Bridalveil Fall )を見下ろせる有名な絶景スポット、トンネルビュー( Tunnel View )に寄り道。ヨセミテの旅の最後を締めくくるのに相応しい完璧な日の出を目にする。

 

セコイア( Sequoia )

 

ヨセミテから車で2時間半ほど走ったところに、世界最大級の巨木が鎮座するセコイア国立公園に到着。カウェア川( Kaweah River )のほとりにあるキャンプ場、ロッジポール・キャンプグラウンド( Lodgepole Campground )にテントを設営する。何千年もの時をかけ成長してきた木々の中に横たわり、澄んだ夜空に散りばめられた星を眺めると、まるで別世界にいるような感覚に襲われる。まさにこの瞬間、この景色こそが旅をする理由なのだと実感する。


翌日の早朝から登り始め、ハイカーたちで混み合う前にモロロック( Moro Rock )の標高約2050mを登頂。幸い、頂上を目指すハイカーたちは、スタート地点からちょうど4分の1マイル(約402m)にさしかかっているところだった。登頂後、シエラ国有林に昇る日の出と巨大セコイアの森の息を呑む絶景を堪能する。全高83m、直径11mの世界最大級を誇る巨木、ジェネラルシャーマン( General Sherman )に向かう。ありきたりな言葉に聞こえるかもしれないが、巨木を前にすると自分の存在がいかに小さいか感じられる。ただ謙虚なその巨木の大きさに圧倒される。


キャンプ場からジャイアントフォレスト博物館( Giant Forest Museum )までの10kmの険しい上り坂のランで、セコイアの荘厳なエネルギーを感じた。孤独とトレイルランを満喫するのにセコイアのトレイルの右に並ぶものはない。


「リトルバルディ( Little Baldy )」という名で知られる岩だらけの見晴らしの良い場所では、ピンクとオレンジの燃えるようなトーンで山々を照らす真っ赤な夕焼けを楽しむ。まさに、この公園に相応しい完璧なエンディングだ。

 

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デスバレー( Death Valley )

 

日が昇ると、セコイアから地球で最も暑い場所の1つ、デスバレーまでの5時間をドライブするため車に乗り込む。燃えさかるような太陽の下、乾燥したシエラの「死」の土地での移動は、またとない経験だった。スイスで育った我々が知っているのは、緑豊かな地面と雪の山々だ。


デスバレーのメスキートフラットサンドデューンズ( Mesqute Flat Sand Dunes )で、日没後はもっと涼しくなることを願いながらハイキングを始める。景色は綺麗だったものの気温が下がらなかったため、それに応じて計画を立てることに。
 

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その名前の通り、ファーネイスクリークキャンプ場( Furnace Creek Campground )の「かまどの川( Furnace Creek )」で焼けるような夜を体験した後、ダンテズヴュー( Dante’s View )で日の出を見るためハイキングに出発。標高約1770メートルあるダンテズヴューからの眺望は、デスバレー国立公園全体を一望できる。ようやく気温も涼しくなる。


デスバレー国立公園でのハイキングのハイライトは、間違いなくアマルゴサ山脈( Amargosa Mountain Range )の一部、ザブリスキーポイント( Zabriskie Point )。観光客に人気のスポットで、この一帯は侵食の風景で知られている。夜は透き通った夜空に見える天の川の美しさに浸り、翌朝は色彩豊かな日の出を拝みながら最後の時間を過ごす。

 

モハべ/ケルソ砂漠( Mojave/Kelso Dunes )

 

この旅の最後に訪れたところは、デスバレーから2時間ほど離れたモハベ国立自然保護区。標高約200m、面積約120㎢に広がるケルソ砂漠で、カリフォルニアでの最終日を過ごす。山頂まで往復4.8kmのハイキングは素晴らしい景観を楽しむことができるが、砂地のため一筋縄ではいかない。日中は砂丘を歩いて気分をスッキリさせ、夜は輝く星空の下でテントを張って静かな時を過ごす。


服に付いた砂を振り払い、荷物を詰めながら旅を振り返ったとき、溢れるくらいの感謝の気持ちを分かち合うことができた。かつて誰かがこんな名言を放った。「旅行は自分をより豊かにするためにお金を使う唯一の機会だ」。この旅で得た豊かな気持ちと共にスイスへと帰路に着いた。

   

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