ランニングはこの世界で最も楽しめる趣味の一つです。だからこそ、世界各地で数え切れないほどの人々がランニングを行なっています。今のように大変なときは特に、毎日を健康かつアクティブに過ごす手段として、ランニングに興味を持つ人が増えます。
しかしランニング初心者にとって、スタートを切ることは簡単ではありません。走りはじめの時期は特に難しいでしょう。
イメージよりもずっと遅く走る
スローで走るメリットは3つあります。まずは、ランニングに身体を慣らす期間のけがを防ぎます。次に、拷問のような走りをして精神的に負担をかけることがないため、モチベーションを維持したまま、気軽にシューズを履いて再び走り出すことができます。そして、ゆっくりと走ることが心臓血管と筋肉の発達を促します。
正しいギアにお金をかける
習慣を維持するために可能な限りハードルを取り除きましょう。走るときに自分に合ったギアを使うと、楽しく快適な走りに喜びを感じられます。
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余力を残す
作家のヘミングウェイがかつて、最後の一文を書き終えずにその日の仕事を終えた方がいいと作家仲間に語ったのは有名な話です。彼は思考を完結せずに終えると、考えるべき課題が持ち越され、翌日にそこから始められると信じていました。ランニングにもこれと同じ法則が当てはまります。
常に「もう少しやりたい」というところで終えることを目標にしましょう。肉体的にも精神的にもヘトヘトに疲れる果てるまで走り込まないことが重要です。覚えておくべきは「ランニングは楽しい」ということ。
同様に、ペースの心配も不要です。ランニングを始めたばかりは走っているだけで手一杯ですから、まずは新たな習慣に慣れることに集中しましょう。
走りたい理由を明らかにする
目標は半年以内に5㎏減量することでしょうか?体調を整え、体力をつけることでしょうか?それとも、来年の今頃開催されるマラソン大会に出場することでしょうか?
ランニングを始める理由が何であれ、一度頭の中でランニングをしたい理由を考えてみましょう。これをクリアにしておくと、冬の寒くて暗い夜でも、外に出て走り出すモチベーションが維持され、目標がはっきりしていて良かったと思うはずです。
分析する
ランニングの一番の魅力はそのシンプルさです。一歩一歩踏み出し、周囲の風景を楽しみながら、外の新鮮な空気で肺を満たす――。
ただし、目標を持って真剣にランニングを続けたい場合は特に、走りはじめの頃に分析をしておくと、あとで大いに役立ちます。変な走りぐせがついてしまう前に正しいテクニックを身につけると、自分のポテンシャルを存分に開花できます。どこまで行きたいのかはあなた次第なのです。
周囲の音に注意する
室内のトレッドミルに慣れている人は、音楽無しでは走れないと思うかもしれません。ただ、外で走る場合は状況が少し違います。
イヤホンやヘッドホンを付けたままだと周囲の音が十分に聞き取れず、交通事故につながる危険性があります。それでもランニング中に音楽を聞きたい場合は十分に注意し、遮音性の高いイヤホンを避けたり、ノイズキャンセリング機能をオフにしたりしましょう。
またイヤホンを付けずに自分のリズムで走ると、自分自身の呼吸と鼓動のリズムなど、大切な要素にしっかりと注意を傾けられるようになります。分かるようになるまでにしばらく時間は必要ですが、自分の心拍ゾーンを意識することは、有酸素ゾーンでのトレーニング(脂肪燃焼効果を最大にする運動)と無酸素ゾーンでのトレーニング(体内のグリコーゲンを消費する運動)におけるキーポイントです。
ミックスさせても、分量は程々に
走りはじめの頃はランニングへの興味と情熱を維持することが重要です。そのために、楽しい走りを続けることはとても大切です。走るルートは多く作って、バリエーションを持たせておくと良いでしょう。ルートが複数あると、ランニングが意識的から無意識に行なう習慣へと移行するときに生じやすい倦怠感を防ぐ手立てにもなります。
とは言え、何度も繰り返し走れるルートを4~5カ所ほど決めておくのも大切です。自分のランニング能力の向上を確認するには同じルートを繰り返し走るのがベストです。タイムが短くなるにつれて走り続けるモチベーションも上がるはずです。
未来に向かって走る
あなたがどこにいても心配は不要です。どんな有名マラソン選手も、はじめは初心者でした。ほかの人が自宅で休んだり、気晴らししたりしている間、心を決めたランナーたちは、世界のどこかで最初の一歩を踏み出しているのです。
もしランニングを始めるのであれば、ぜひこの新たな旅路を楽しんでください。もちろん、ここで紹介したヒントやコツを実践しても、未来のオリンピック選手にはなれないかもしれません。でも、初心者にとって重要になる走りはじめの最初の数週間を、楽しく、より快適にできるヒントとコツをご紹介しました。
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