コース全長15km、累積標高差約1kmの、体力と気力の限りを尽くして走るレースと言えば?すでにこの記事を読み始めた方には、もうお分かりですね。今年9月、スイスのエンゲルベルクで開催されるトレイルレース「シルク・シリーズ」。同レースのスポンサーをつとめるOnは、この上なく心を躍らせています。
世界の様々な場所で開催されるシルク・シリーズには毎年、数多くの一流アスリートやトレイル愛好家たちが集まります。急な斜面を駆け抜けることに関して言えば、最もタフとの呼び声も高いランニングレースです。同シリーズの開催地は主に米国でしたが、9月に初めてスイス・アルプスで開催されることになりました。スイスのエンゲルベルクほど累積標高差のある場所はなかなかありません。冬は世界中からウインタースポーツファンを惹きつけるエンゲルベルクは2022年9月24日(土)、トレイルランニングの中心地へと変貌します。
トレイルレースの登竜門
「標高差は過酷でも、距離は何とか走れる長さ。レースは参加者の期待通りにハードです」― ジュリアン・カー(シルク・シリーズ主催者)
シルク・シリーズの魅力は、色んな人が参加できるレースであること。エンゲルベルクも例外ではありません。プロのランナーは賞金獲得を目指してタイムを競い合いますが、コースは「たったの」15kmと短いため、レース初参戦の人など幅広いランナーにも参加しやすいレースになっています。実際に、シルク・シリーズの参加者の約7割が初級・中級のカテゴリーにエントリーしています。
ただ、その距離の短さに惑わされてはいけません。レース自体は決して楽なものではないからです。簡単に走ることができる距離ではないうえ、テクニカルな地形、登りにくい坂、急なダウンヒルなど、数々の難所もあります。しかし、トレイルレースに初参戦したい人にとってはエキサイティングな体験になるはずですし、トレイル初心者にとっては厳しいけれども挑戦しがいのあるレースになるでしょう。もし登り坂で足が前に進まなくなってしまったときでも、励まし合いの精神や、その場のポジティブな雰囲気が、きっとあなたの背中を押してくれます。
全力を尽くした後は、ほめたたえよう
ゴールした後は、1分(あるいは20分)ほど身体を休ませる必要があります。ですが、少し休んだとしても、家に帰るのはまだまだ先の話。シルク・シリーズは、地域社会と一体となったイベントづくりを大切にしています。そのため、レース後はランナー、ボランティア、地元の人々が一緒になって音楽、食べ物、飲み物を楽しむ機会が用意されています。トレイルレースのアフターパーティー、といったところです。何とか山を登り降りできただけ、という方も気兼ねなく参加できます。